ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあると思うので、ご利用の際はよくご確認ください。井上善文医師を始めとする大阪大学のグループがニプロと共同開発した閉鎖式輸液システムです。
特徴は接続部のメス側※1に特殊ゴム、オス側※2に針を使ってほかの製品より厳重に閉鎖していることで、開発した大阪大学のグループやニプロの実験により、従来の接続方法やほかの製品よりカテーテル内部に細菌が入り込みにくいことが確かめられています※3、4。また、同じグループによる研究で、従来の接続方法よりカテーテル感染症を減らせることも確認されています※3。
閉鎖式輸液システムは全国的に使われている※5そうですが、価格もほかの製品とあまり変わらない※6ということですし、このシステムがもっと広く使われるようになれば、カテーテル感染症に悩む患者や家族、医療関係者などにとって大きな福音になると強く期待しています。
※1:差し込まれる側
※2:差し込む側
【参考】
※3:『カテーテル敗血症予防のための新しい輸液ライン接続システムの開発:実験的・臨床的検討』(『外科と代謝・栄養』(1989),23巻 292-302頁・日本外科代謝栄養学会・1989)
※4:『CDCの血管内留置カテーテル関連血流感染症予防対策ガイドライン2011 〜日本のガイドラインはどうなる?〜』(第27回日本環境感染学会総会ランチョンセミナーで行われた同名のセミナーをまとめたと思われる小冊子)
※5:和田基医師(東北大学)のお話
※6:井上善文医師(大阪大学)のお話
「閉鎖式輸液システム「I-system
「閉鎖式輸液システム I-system(R)」のカタログ(ニプロ)
「閉鎖式輸液システム I-system(R)」のスライド(ニプロ)
『輸液・栄養・感染管理のコツ』(照林社・2007)
井上善文医師(大阪大学)のお話
『エキスパートナース・フォーラム 2009 病院から在宅まで 静脈栄養管理実践テクニック 感染対策、ポート管理の実際』(『エキスパートナース・フォーラム ズバッと解決! 静脈栄養管理実践テクニック--感染対策、ルート管理、ポート管理の実際』(『Expert nurse』(2010),25巻(4号)124-129頁・照林社・2009)とほぼ同一と思われる小冊子)
【関連記事】
「閉鎖式輸液システム」
「カテーテル感染症」


