2017年06月17日

腕頭静脈

この記事は当会会報16号からの転載です。また、筆者が調べた情報から参考になると判断したものをまとめて作成しましたが、絶対に正しいと保証するものではありません。この記事をどう利用されるかはご自身の判断と責任になります。当会は責任を負えませんので、あらかじめご了承願います。

腕頭静脈とは、内頸静脈と鎖骨下静脈が合流する部分から上大静脈に続く部分の静脈で、左右にあります。

(代表理事:高橋(正)記)

【参考】
「腕頭静脈」「teamLabBody」内のページ)
ラベル:解剖学
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2016年04月27日

腸管不全合併肝障害

この記事は当会会報11号からの転載です。また、筆者が調べた情報から参考になると判断したものをまとめて作成しましたが、絶対に正しいと保証するものではありません。この記事をどう利用されるかはご自身の判断と責任になります。当会は責任を負えませんので、あらかじめご了承願います。
 ※この記事は2013/8/20に書いた記事を差し替えています。

腸管不全合併肝障害は胆汁うっ滞型とNASH 型の2つに大きく分けられます。それぞれの仕組みについてはあとで説明しますが、胆汁うっ滞型は新生児や乳児に多く、NASH型は幼児から成人に多いそうです。

胆汁うっ滞型はその名のとおり、食べることで放出される胆汁が長期間の絶食状態によってたまってしまい、胆汁に含まれる悪玉の胆汁酸が肝臓に悪さをすることで起こります。また、長期間の絶食状態によって小腸の絨毛や粘膜が萎縮したり、腸内細菌叢のバランスが崩れたり、bacterialtranslocationが起こったりすることも胆汁がたまってしまう原因になるそうです。

NASH型は高カロリー輸液に糖が多く含まれていることが原因になります。カロリーを確保するために必要なこの糖は血糖値にすると非常に高い値になってそのままでは有害なため、体内に入るとすぐインスリンの働きによって正常な値まで減らされます。具体的には、すぐ使う分以外の糖を血液から筋肉にある脂肪細胞や肝臓の細胞に移すことで減らすのですが、乳幼児ややせている成人のように筋肉が少ないと、肝臓でより多くの糖を受け入れなければならなくなって、脂肪肝になったり、さらに進んで肝臓の線維化や炎症も起こるNASHになったりします。
 
これらの仕組みのため、胆汁が放出されるように経口摂取や経腸栄養で胃腸を使うこと、脂肪細胞や肝臓の細胞に受け入れた糖を使って減らせるように高カロリー輸液をロックすることが腸管不全合併肝障害を予防、軽減するために重要となります。なお、胃腸を使うことはGattex(R)の基となったGLP-2が出て小腸がより栄養を吸収できるようにうながすことにもなりますし、高カロリー輸液のロックはカテーテル感染が起きにくくすることにもなります。

また、肝硬変など症状が重くなってからでは効果のないことがありますが、胆汁の放出をうながし、脂肪肝になりにくく、炎症を抑える効果が期待されている脂肪製剤Omegaven(R)を保険で使えるようにする取り組みも行われています。
 
そして、運動をして糖を受け入れる筋肉を増やしたり、マトンや豚肉に多く含まれ、脂肪を減らす効果のあるL- カルチニンを摂って脂肪を減らしたりすることも予防や軽減に役立ちます。

(代表理事:高橋(正)記)

【参考】
当会第11回交流会で行われた、近畿大学医学部奈良病院小児科 虫明聡太郎先生の講演・他

【関連記事】
「会報11号(5月号)を発行しました」
「第11回交流会を開催しました」
「Gattex(R)」
「Omegaven(R)」
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2015年04月12日

小腸移植

この記事は当会会報5号からの転載です。また、筆者が調べた情報から参考になると判断したものをまとめて作成しましたが、絶対に正しいと保証するものではありません。この記事をどう利用されるかはご自身の判断と責任になります。当会は責任を負えませんので、あらかじめご了承願います。
どんな治療か
 小腸移植はカテーテル感染や閉塞などで中心静脈カテーテルを入れられなくなったり、腸管不全合併肝障害になったりして他に治療法がない場合に、他の人(ドナー)から小腸を提供してもらって短い小腸を補ったり、機能していない小腸と取り替えたりすることで口から栄養をとれるようにする医療で、今までに世界で約3千例、日本でも26例行われています。

具体的な内容
 小腸移植には、健康で血液型が同じ家族など生きている人から小腸の一部(1〜2m)を提供してもらう生体小腸移植と脳死になった人から小腸全体を提供してもらう脳死小腸移植の2つの方法がありますが、患者(レシピエント)が受ける手術はどちらも基本的に同じです。
 手術は患者の機能していない小腸を取り除くなどの準備をした上で提供された小腸(グラフト)を入れて患者の腸と血管につなぎます。このとき、あとで内視鏡検査などの検査をしやすいように提供された小腸の一部を外に出してストーマ(人工肛門/腸瘻)を作ります。
 手術後は翌日に患者と話をしたりできます。約3ヶ月間は高カロリー輸液が必要で、また、約1年間は1週間〜1ヶ月に1度ストーマから内視鏡検査を行います。この期間は検査も多いですし、拒絶反応の見極めが専門病院でないと難しいこともあって、手術を受けた病院から遠くに住んでいる患者は退院しても手術を受けた病院の近くに住むことになります。
 なお、この期間に特に問題がなければストーマを閉じます。

移植後の生活
 正直なところ、まだバラ色ではありません。日本で最近10年間に行われた小腸移植は他の国より良い結果になっていますが、それでも1年生存率が93%、5年生存率は76%と、まだ肝移植より低い結果にとどまっています。
 また、亡くならないまでも、拒絶反応などで提供された小腸を取り除かなければならなかったり、移植は成功しても高カロリー輸液を完全には止められなかったりすることもあります。完全に止められても、体に何も付けなくて良くなる(ストーマのあるころのストーマに付けるものを除く)とは限らなくて、水分補給などのために常に点滴が必要になることも多いです。
 このほか、小腸移植が成功した場合は免疫抑制剤を一生飲み続けなければならなりません。
 このため、高カロリー輸液から離脱するためだけに行うには危険と負担が大きすぎると考えられています。
 ですが、口から栄養をとれるようになる、食事ができるようになる、そして、カテーテル感染や腸管不全合併肝障害の危険が減るということはとても重要で、生活の質(QOL)が大幅に改善します。海水浴などアウトドアを楽しめるようになったり、健康な人と同じようにフルタイムで働けるようになったりした患者もいます。
 なお、小腸移植を受けて高カロリー輸液を完全に止めても、身体障害の認定が取り消されて手帳の返還を求められることはありません。

移植を受けるには
 今診てもらっている医師に紹介状を書いてもらって、表1の病院で小児外科医か移植外科医の診察を受けるか、これらの病院にいる移植コーディネーターに相談してください。セカンドオピニオンを利用しても良いです。小腸移植を受けられる条件ついて表2にまとめましたが、専門の医師やスタッフがこれらの条件に当てはまるか確認したり、手術やその後の生活について詳しく教えてくれます。
 小腸移植は専門の医師でもタイミングを判断しづらかったり、命の危険が差し迫ってからでは結果が悪くなりやすかったりするので、5〜10年後を見越して症状が落ち着いているときに行った方が良いとされています。また、残存小腸が極端に短かったり(超短腸症候群)、重度のヒルシュスプルング病や慢性特発性偽性腸閉塞症、巨大膀胱短小結腸腸管蠕動不全症、腸管神経節細胞僅少症であったりする場合は、病気や障害が分かったときからこれらの小腸移植を専門とする医師と連携して治療を行うことが提案されています。
表1 小腸移植を受けられる病院
○印は実際に小腸移植を行っている病院です
北海道
北海道大学病院
旭川医科大学病院
東北
○東北大学病院
関東
○慶應義塾大学病院
自治医科大学附属病院
国立成育医療研究センター
中部
名古屋大学医学部附属病院
近畿
○京都大学医学部附属病院
○大阪大学医学部附属病院
中国
岡山大学病院
九州
○九州大学病院
熊本大学医学部附属病院
表2 小腸移植を受けられる条件
基本条件
・小腸が短かったり、機能していないために高カロリー輸液が必要であること
追加条件1つ以上満たしている必要があります
・今使っている血管以外に中心静脈カテーテルを入れられる血管がないこと
・入院するような重度のカテーテル感染を繰り返していること
・腸管不全合併肝障害が悪化していること
・寝たきり状態など、生活の質が著しく低下していること
※条件ではありませんが、60歳以下が望ましいとされています
費用について
 最後に、小腸移植にはまだ健康保険が使えないため、高額な費用がかかります。東北大学病院と京都大学医学部附属病院では先進医療として入院費など一部に健康保険が使えますし、それ以外の病院でも退院後に飲む免疫抑制剤などの薬には健康保険が使えますが、1〜2千万円が自己負担になります。ただ、研究費などとして病院が負担してくれることもあります。

(代表理事:高橋(正)記)

【参考】
当会第6回交流会で行われた、大阪大学小児育成外科の上野豪久先生の講演
「小腸移植」(東北大学病院のホームページ内)
「小腸移植」(国立成育医療研究センターのホームページ内)
「小腸のQ&A」(日本移植学会のホームページ内)
「小腸移植の手引き」(熊本大学医学部附属病院移植医療センターのホームページ内)
「肝・小腸移植」(大阪大学小児外科のホームページ内)

【関連記事】
「4月号(5号)を発行しました!」(当会ameba支部の記事)
「第6回交流会を開催しました」(当会ameba支部の記事)
「『小児外科』2013年7月号(東京医学社・2013)」
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2014年10月06日

尿路結石

この記事は筆者が調べた情報から参考になると判断したものをまとめて作成しましたが、絶対に正しいと保証するものではありません。この記事をどう利用されるかはご自身の判断と責任になります。当会は責任を負えませんので、あらかじめご了承願います。
短腸症候群の合併症の1つで、「シュウ酸結石」「シュウ酸塩腎結石(症)」などとも言います。

その名のとおり、食べ物に含まれるシュウ酸という成分が腎臓や膀胱など、尿が作られて体外に出ていくまでの通路(尿路)で結晶化して石になった(結石)ものや、その石によって起こる様々な症状のことを指します。

私が聞いたり、調べたりした範囲では原因は1つではないようで、

 1.短腸症候群ではシュウ酸が体に吸収されやすくなるため、体内のシュウ酸が多くなりすぎて石になる
 2.高カロリー輸液を行っていてカルシウムも入れていると、そのカルシウムが体内のシュウ酸と結びついて石になる

の2つがありました。大腸があって脂肪便※1が見られる場合にはシュウ酸が体に吸収されやすいとの話もあったので、大腸には症状のない短腸症候群で、高カロリー輸液を行っていてカルシウムも入れているが口から食べてもいる、脂肪便が見られる患者が特になりやすい、ということかもしれません。ただ、大腸がない方がなりやすいという話もあるので、大腸のあるなしはそれほど影響しないのかもしれません。

予防法として食事の工夫などが紹介されていて、

 1.食事に含まれるシュウ酸を減らす(シュウ酸は緑色野菜※2に多く含まれているため、これらを減らすことでシュウ酸も減らすことができる。また、煮ることで煮汁に溶け出すため、煮て煮汁を捨てることで含まれる量を半分程度に減らすことができる)
 2.食事に含まれる脂肪を減らす(胃腸の中にあるカルシウムはシュウ酸が吸収されるのを防ぐ働きがあるが、このカルシウムを脂肪が使ってしまうため、食事に含まれる脂肪を減らしてエネルギーをデンプンなどの炭水化物から多く摂ることで胃腸の中にあるカルシウムを増やし、シュウ酸が吸収されにくくする)
 3.食事に含まれるカルシウムを増やす(胃腸の中にあるカルシウムはシュウ酸が吸収されるのを防ぐ働きがある。カルシウムの内服薬やサプリでも良い)
 4.十分な水分を摂る(尿が少なくならないようにして、結石が大きくなったり、増えたりする前に体の外に出るようにする)

などができるようです。

(代表理事:高橋(正)記)

※1:必ずしもそうとは限らないが、短腸症候群では便器にへばりつくヘドロのような感じの下痢便のことが多い
※2:主に葉っぱの部分を食べる、緑色が濃い野菜

【参考】
「短腸症候群」(ニュートリー株式会社のホームページにある「キーワードで分かる臨床栄養」内)
「シュウ酸結石[oxalate nephrolithiasis]」(同上)
「高炭水化物・低脂肪食[low fat-high corbohydrate diet]」(同上)
「尿路結石」(「メルクマニュアル医学百科」家庭版のホームページ内)

【関連記事】
「『短腸症候群(short bowel syndrome)に起因した尿路結石症の1例』」
「短腸症候群の症状・メモ」
ラベル:合併症 食事
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2013年10月01日

高カロリー輸液

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあるかもしれないので、ご利用の際はよくご確認ください。
※3013/10/1 説明を大幅に加筆して、言葉遣いを修正しました。
※2013/7/12 HPNの日本語訳を変更するなど、少し修正しました。

首や鎖骨の近くにある太い静脈から、通常の点滴では入れられない高カロリーの点滴液を入れて生きるのに必要な栄養を補う方法のことで、

  TPN(Total Parenteral Nutrition)高カロリー輸液
  IVH(Intravenous Hyperalimentation)中心静脈栄養
  HPN(Home Parenteral Nutrition)在宅高カロリー輸液

などと表現することもあります。

この方法により、短腸症候群などのように口から栄養を取れなくなってしまっても十分な栄養を取れるようになって、患者の予後や生活の質が大幅に改善しました。ただ、通常の点滴と違って入れられる場所が限られていて、大人で6ヶ所、体の小さな子供だと4ヶ所しかありません。また、カテーテル感染症を起こしていると、その部分の血管が硬くなったり細くなったりしてしまって、その場所から新たに入れられなくなってしまいます。入れられる場所がなくなると栄養を取れなくなってしまうので、入れられる2ヶ所になったら、小腸移植の対象になるとされています。

基本的に24時間連続して行いますが、それでは生活に不便なので、夜の間だけ入れる方法があります。この方法だと日中は血管に差し込んでいる部分以外を外せるため、仕事や学校に行っている方が大勢います。

【参考】『高カロリー輸液』(ウィキペディア内のページ)
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2013年09月19日

カテーテル感染症

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあると思うので、ご利用の際はよくご確認ください。
高カロリー輸液のカテーテルが原因で起こる細菌感染症で、「カテーテル敗血症(CRS/catheter related sepsis)」「中心静脈カテーテルが関連する血流感染症(CRBSI)」とも言います。

具体的には、

 1.体に針を刺した部分からカテーテルの外側を伝って体の中に細菌が入り込んで増える
 2.輸液バッグを交換したり、脇から入れたりしたときにカテーテルの中に入り込んだ細菌が増える
 3.体の中にいた細菌がカテーテルの先端部分にくっついて増える

の3つが主な原因で起こるそうです。

主な症状は発熱などで、カテーテルを抜けば治ります。ただ、細菌の種類によっては失明につながる目の症状が出たり※1、血液や細菌などの塊※2が血管の中にできて、それが血液に流されて細い血管に入り込み、その血管を詰まらせてしまう※3ことがあります。

ですが、繰り返すと血管が硬くなったり、細くなったりしてカテーテルを入れられなくなるので、起こさないように予防することが大切です。

予防策は、

 1.なるべく汚れにくい場所を針を刺す部分に選ぶ
 2.カテーテルを入れるときの徹底した消毒
 3.針を刺した部分の徹底した消毒
 4.輸液バックの無菌調合
 5.輸液バッグを交換したり、脇から入れたりするときの接続部の徹底した消毒
 6.カテーテルに三方活栓など、細菌の入り口になりやすい部品を使わない
 7.カテーテルにフィルターを使う

などだそうで、閉鎖式輸液システムの使用が効果的と言われています。

※2:「血栓」と言います
※3:「塞栓(そくせん)」と言い、肺の血管だと「肺塞栓」、心臓の血管だと「心筋梗塞」、脳の血管だと「脳梗塞」の原因になり、手足の血管だとその先の部分が壊死(えし)※4することがあります。
※4:血液が来ないためにその部分の細胞が死んでしまい、その部分が腐ってしまうことで、ひどくなるとその部分を切断します

【参考】
※1『輸液・栄養・感染管理のコツ』(照林社・2007)
井上善文医師(大阪大学)のお話
『エキスパートナース・フォーラム 2009 病院から在宅まで 静脈栄養管理実践テクニック 感染対策、ポート管理の実際』(『エキスパートナース・フォーラム ズバッと解決! 静脈栄養管理実践テクニック--感染対策、ルート管理、ポート管理の実際』(『Expert nurse』(2010),25巻(4号)124-129頁・照林社・2009)とほぼ同一と思われる小冊子)
『CDCの血管内留置カテーテル関連血流感染症予防対策ガイドライン2011 〜日本のガイドラインはどうなる?〜』(第27回日本環境感染学会総会ランチョンセミナーで行われた同名のセミナーをまとめたと思われる小冊子)

【関連記事】
「閉鎖式輸液システム」
「I-system」
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2013年08月20日

ω−3系脂肪製剤

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあると思うので、ご利用の際はよくご確認ください。
脂肪の分子は脂肪酸とグリセリンの2つの部分からできていて、脂肪酸はさらに形の違いから複数の種類に分けられます。

ω-3系はその脂肪酸の種類の1つで、「オメガ3けい」と読みます。「n-3系(エヌ3けい)」と書くこともあります。この種類には「頭が良くなる」などとブームになったこともあるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などが含まれていて、魚の脂などに多いです。

つまり、ω-3系脂肪製剤はこのEPAやDHAなどでできた脂肪で作った脂肪製剤ということになります。

具体的な薬の種類としては、

 ・Omegaven(R)(静脈注射用)
 ・エパデール(R)(内服用)

などがあります。

【参考】
『腸管不全合併肝障害に対してω-3系脂肪製剤を投与した2症例の検討』(『小児外科』(2011),43巻(4号)380-387頁・東京医学社・2011)
『対談 小腸不全・短腸症候群の治療と栄養ケア』(『臨床栄養』(2010),117巻(6号)630-637頁・医歯薬出版・2010))

【関連記事】
「Omegaven(R)」
ラベル:ω-3系脂肪製剤
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2013年07月11日

GLP-2

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあると思うので、ご利用の際はよくご確認ください。
※2013/10/17 薬の名前を「Gattex(R)」に統一しました。
※2013/7/12 少し修正しました。
※2013/7/11 少し修正しました。
※この記事は2013/6/27に書いた記事を基にしています。

回腸や大腸にあるL細胞から分泌されるホルモンの一種※1です。小腸や大腸を延ばしたり、小腸や大腸の粘膜の成長を促進したりと、短腸症候群にとってとても役に立つ作用を持ちます。

体内では小腸や大腸を脂肪酸などの栄養素が通過する刺激などで作られますが、非常に短い時間※2で分解されてしまいます。

このため、GLP-2を基に、分解されにくく、長い時間作用するようにした「Gattexレジスタードマーク(一般名:teduglutide)という薬が開発されて、2012年後半からヨーロッパと合衆国で使用が始まっています。

※1:33個のアミノ酸からなる消化管ペプチドホルモン
※2:半減期は7分

【参考】
『短腸症候群におけるGLP-2の役割と展望』(『臨床栄養』(2010),117巻(6号)666頁・医歯薬出版・2010)
『Glucagon-like peptide 2(GLP-2)投与の効果』(『小児外科』(2011),43巻(4号)371頁・東京医学社・2010)

【関連記事】
「Gattex(R)」
「ヨーロッパで短腸症候群の治療薬に販売許可が出ました」
「ヨーロッパで短腸症候群の治療薬が認可へ向けて前進」
「『消化管ホルモンGLP−2分泌促進剤及び消化管ホルモンGLP−2分泌促進作用を有する飲食品』」
「新薬Gattex(R)の第3相試験終了」
ラベル:GLP-2
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2013年01月11日

残存小腸

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあると思うので、ご利用の際はよくご確認ください。
※この記事は2011/11/19に書いた記事を少し修正したものです。

その人に残っている(栄養を吸収できている)小腸のことで、特にその長さのことを指します。

短腸症候群の状態を知るための情報の1つでもあって、小腸を切除した手術中に直接測った値が主に使われます。

短腸症候群の定義にも利用されていますが、この値がいくつ以下だと短腸症候群という統一された明確な境界はありません。成人の場合、2mが境界の上限のようです。

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十二指腸

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあると思うので、ご利用の際はよくご確認ください。
※この記事は2011/10/30に書いた記事を少し修正したものです。

小腸の一部分で、みぞおちで両手を組んだときに右手がある場所辺りにあります。
小腸の最も口側にある部分で、口側に胃、肛門側に空腸が続きます。また、胆嚢からの胆管、膵臓からの膵管もつながっています。

胃から送られてくる強酸性の内容物を中和することが主な機能で、長さは指12本分程度(約25cm)と短いです。

短腸症候群でここを切除することは少なくて、残存小腸の長さにここを含まないこともあります。

ラベル:解剖学
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2013年01月09日

腸間膜

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあると思うので、ご利用の際はよくご確認ください。
胃や腸を包んで背中側の筋肉に固定する膜のことで、特に小腸(空腸と回腸)を包んで固定する膜を指すことが多いようです。ただし、直接固定されている十二指腸や上行結腸、下行結腸、直腸などにはありません。

小腸の包み方は全体をまとめて包むのではなく、小腸の長さと同じだけの幅の広い膜で1本ずつ包んで、端を1つにまとめて背中側の筋肉に固定しています。この固定してある部分の上端が十二指腸と空腸の境界部の辺りになります。多分、トライツ靱帯とも関係しているのだろうと思います。

また、腸に行く神経や血管、リンパ管の通り道にもなっていて、高齢者が短腸症候群になる主な原因になっている腸間膜動脈閉塞症は、この血管が詰まることで起こります。

そして、内臓脂肪が蓄積する場所でもあるそうです。

【参考】
「腸間膜」(コトバンク内のページ)
「腸間膜」(「1年生の解剖学事典」内のページ)
「小腸間膜」(「1年生の解剖学事典」内のページ)
ラベル:解剖学
posted by 高橋(正) at 22:29| Comment(0) | 用語説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月08日

トライツ靱帯

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあると思うので、ご利用の際はよくご確認ください。
十二指腸と空腸の境界と背中側の筋肉を結び、十二指腸をつなぎ止めることで支えている筋肉のことです。場所は両手をみぞおちの辺りで組んだときに左手がある場所の背中側になるようです。

「トライツ靱帯から〜」という説明があったときは、「十二指腸の終わりから〜」「空腸の始めから〜」と読み替えても良いように思います。

ラベル:解剖学
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2012年11月11日

バクテリアル・トランスロケーション

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、間違っているところがあると思います。ご利用される際は、専門家による情報をよく確認なさってください。
英語では「bacterial translocation」と書きます。

普段から腸内細菌と接している腸の壁には、腸内細菌が体内に入ってこないようにするためのバリアーがあります。

ですが、腸内細菌叢のバランスが崩れたり、バリアーが弱ったりすると、腸内細菌がこのバリアーを抜けて体内に入ってしまうことがあります。このことを「バクテリアル・トランスロケーション」と言います。

バクテリアル・トランスロケーションが起こると、腸内細菌は腸の壁の中に潜り込んで炎症を起こしたり、栄養吸収を邪魔したり、血流に乗って全身に広がり、敗血症を起こしたりします。

治療法は抗生物質で体内に入り込んだ腸内細菌を退治することと、絶食などで腸を休めてバリアーを回復させることです。ですが、重い症状になることも多いので、普段から腸内細菌叢のバランスと腸の壁のバリアーを保って予防することが重要です。

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2012年11月09日

D-乳酸アシドーシス

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、間違っているところがあると思います。ご利用される際は、専門家による情報をよく確認なさってください。
腸内細菌叢のバランスが崩れると、D-乳酸という物質を作る乳酸菌が増えることがあります。このD-乳酸という物質は体内で分解や排出がしづらいので、D-乳酸を作る乳酸菌が増えると、腸内にD-乳酸が多くなります。

そして、多くなったD-乳酸は吸収されて血液に乗り、全身に運ばれていきます。このとき、D-乳酸を作る乳酸菌が増えたままだと、体内でもD-乳酸が次第に多くなっていきます。

すると、D-乳酸は酸性の物質なので、体内が酸性になります。体内は弱いアルカリ性なので、酸性になると、体内の化学反応が正しく行えなくなって、意識障害などの様々な症状が起こります。この状態や症状を「アシドーシス」と言い、D-乳酸が原因なので「D-乳酸アシドーシス」と呼びます。

治療法としては、D-乳酸を作る乳酸菌を減らして腸内細菌叢のバランスを回復させることが基本です。抗生物質を飲んで腸内細菌を減らして、乳酸菌製剤を飲んで腸内細菌叢のバランスを回復させます。また、酸性になってしまった体内を弱いアルカリ性に戻すために、重曹(炭酸水素ナトリウム)などを飲むこともあります。

ただ、抗生物質を飲むと、副作用として下痢や脱水になりやすくなりますし、D-乳酸を作る乳酸菌を減らして腸内細菌叢のバランスを回復させるには時間がかかります。また、重曹を飲んですぐに弱いアルカリ性に戻るというわけでもありません。このため、普段から腸内細菌叢のバランスを良い状態に保つことが重要になります。

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2012年03月14日

腸管拡張

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、間違っているところがあると思います。ご利用される際は、専門家による情報をよく確認なさってください。
腸管拡張とは、腸の大量切除や先天性の病気、腸の内側からの強い圧力(ひどい便秘や過度のいきみなど)などが原因で、腸の全体、または、一部が太くなることを指します。このうち、腸の大量切除が原因だと、太くなることで栄養や水分を吸収する内側の面積を増やして、少しでも多くの栄養や水分を吸収できるようにしていることもあります。

ただ、「太くなる」といっても「内側からの圧力に負けて膨らみ、そのまま戻らなくなっている」という状態らしいので、太くなる前に比べて腸の壁の厚みは薄く、内容物を送り出すための力は弱くなっているようです。

このため、内容物がうまく流れなくて便秘になったり、腸内細菌が増えすぎて(異常発酵)、

 ・便が臭くなる
 ・ガスが多くなる
 ・お腹が張る(膨満感)
 ・意識障害(D-乳酸アシドーシス)
 ・バクテリカルトランスロケーション

などの症状が出たり、腸閉塞になることもあります。

そして、このような症状を起こさないためには、

 ・食事内容を工夫して内容物が流れやすいようにする
 ・適度な運動で腸の動きを助ける
 ・プレバイオティクス
 ・プロバイオティクス
 ・シンバイオティクス
 ・漢方薬
 ・浣腸(太くなっているのが大腸の場合)

などの方法がありますが、症状が改善しない、重いという場合には、外科手術が必要になることもあります。
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2011年11月19日

絞扼性イレウス

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあるかもしれないので、ご利用の際はよくご確認ください。
※2011/11/21に少し追加して修正しました。

消化器疾患の1つ。
腸が様々な理由でねじれて、内容物や腸に必要な血液などが流れなくなる状態を指す。

「腸捻転」とも言う。

手術をしないで治ることもあるが、開腹手術をしてねじれを治すこともある。ただ、開腹手術でねじれを治しても血液が再び流れるようにならなければその部分の腸が死んでしまうため、切除することになる。

切除した範囲が小腸の広範囲に及ぶ場合、短腸症候群になる。
ラベル:病気
posted by 高橋(正) at 23:19| Comment(0) | 用語説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

食物繊維

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあるかもしれないので、ご利用の際はよくご確認ください。
※2011/11/21に少し追加して修正しました。

食品に含まれる成分の1つ。
消化・吸収はされないが、腸内環境の改善などに役立つ。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分かれる。
水溶性食物繊維にはペクチンなどがあり、リンゴなどに多く含まれる。
不溶性食物繊維はゴボウなどに多く含まれる。

短腸症候群では不溶性食物繊維は控えた方が良いとされるが、水溶性食物繊維は下痢や腸内環境の改善などに有効ともされる。
ラベル:食事
posted by 高橋(正) at 23:09| Comment(0) | 用語説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

低残渣食

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあるかもしれないので、ご利用の際はよくご確認ください。
食事療法の1つ。
通常の食事に比べて、食物繊維を減らしている。

短腸症候群の場合、便の量を減らして、下痢や排便回数が多いことによる心身への負担・生活の質の改善を目的にしている。しかし、あまり重視されていないように思う。
ラベル:食事
posted by 高橋(正) at 23:03| Comment(0) | 用語説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月12日

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあるかもしれないので、ご利用の際はよくご確認ください。
消化管の部位の1つ。
口側に食道、肛門側に小腸が続く。

短腸症候群の際、小腸からのホルモンが不足して胃液が過剰になり、胃炎や逆流性食道炎などになることがある。
ラベル:解剖学
posted by 高橋(正) at 23:20| Comment(0) | 用語説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月05日

短腸症候群

ここに書いた内容は私が知っていることをまとめたもので、まだ書きかけです。間違っているところがあるかもしれないので、ご利用の際はよくご確認ください。
※2011/11/19に少し追加しました。
※2011/11/20に追加して修正しました。
※2011/11/21に追加して修正しました。

消化器障害の1つ。
栄養吸収不良などを特徴とし、「小腸機能障害」「小腸不全」「栄養吸収障害」に含まれる。
手術による切除などで小腸が短かったり、ヒルシュスプリング病やクローン病などの病気で小腸が機能しなかったりする場合に起こるが、明確な定義はない。
病気で小腸が機能しなかったりする場合は原因となる病気の1側面として対処されることが多いため、単独では手術による切除などで小腸が短かったりする場合を指すことが多い。

「短腸症」「短小腸」とも言い、英語では「short bowel syndrome(SBS)」と言う。

また、成長などへの影響もある小児の短腸症候群を「小児短腸症候群」と区別して呼ぶ。さらに、残存小腸が特に短いものを「超短腸症候群」と呼ぶことがある。

手術で切除しなかった部分や機能している部分の長さを「残存小腸長」と言い、程度を推定するための主要な指標とする。また、回盲弁の有無も主要な指標とされる。
ラベル:病気
posted by 高橋(正) at 23:34| Comment(0) | 用語説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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